受験勉強に直前対策があるように、就職活動の面接試験でも、当日・前日に確認しておくべきポイントがあります。
志望大学の基本情報
まず、当然のこと、志望大学の基本情報は頭に入れて面接に望むのが鉄則です。
基本情報が頭に入っていれば受け答えの精度が上がることはもちろん、大学業界の人は自大学のことを知っていてもらえることを大変嬉しく感じるからです。
無理に暗記しても使えない知識では意味が無いので、最低限、以下の3点はおさえておきましょう。
- 学生数
- 学部数・学部名
- 創立者
案外、中の人でも学生数を正確に言えなかったりします。
もし面接官から、「ウチの学生数はどのくらいかご存知ですか?」というような話題が振られたとき、「11,930名です」という具合に答えられたら有利に働くのは当然です。
創立者を覚える必要があるかは悩みますが、創立者は中の人なら100%答えられる「唯一の」基本情報なので、念の為おさえておくのが無難でしょう。
多くの志願者は志望動機を練ることに意識が集中してしまい、こうした基本的なインプットが意外と手抜きになるものです。
また、高次選考へと進むことができた場合には、以下の2点も頭に入れておいたほうが安心です。
- 財務情報
- 事業計画
財務情報
財務情報に関しては、決算資料を仔細に覚える必要はありません。学生納付金(=授業料)、補助金、寄付金の3つをおさえておくと、大学の規模を語るうえで説得力に厚みが増します。
このうち補助金に関しては、実は総額を覚えてもあまり意味がありません。研究分野の補助金である「科学研究費補助金」(通称「カケンヒ」)や、ほぼ全ての私立大学が国から受けている「私立大学等経常費補助金」の2つをおさえれば万全でしょう。
事業計画
事業計画については、公開している大学もあれば、策定しているか不明な大学もあります。前者の場合、事業計画は特に重要です。
本来はES作成の段階で目を通しておきたいところですが、なかなか事業計画まで頭に入れながらESを量産するのは難しいので、面接開始後からのインプットでも間に合います。
事業計画を読めば、その大学が中期的に何を考えているのかが分かります。
たとえば、新学部の設置計画や新キャンパス計画などの超重要事項が書かれていたりした場合、これを見落とすのは致命的すぎます。
こうした計画レベルのことは、ホームページの目立つ場所には掲載されていない場合もありますので、もし志望大学が事業計画を公開している場合、必ずチェックしておきたいところです。重要なことは目立つように書いてあるはずですので、拾い読みするだけでも十分です。
たとえば、早稲田大学の場合、「Waseda Vision 150」という事業計画を公開しています。
面接当日の新聞
面接当日の新聞は必ず読みましょう。
私は1度しか聞かれませんでしたが、「今朝の新聞で印象に残ったものは?」という質問をされる可能性があります。
さすがに最終面接で聞かれることはないと思いますが、1次面接や2次面接など、志願者をふるいにかける段階では注意しておくべきでしょう。
とりわけ、教育関連記事が第1面に掲載されるような日の場合、ノーチェックで面接に臨むのは致命的です。面接官が「今朝の新聞読んだ?」みたいな振りをしてくる可能性は十分にあります。
面接でいかに教育や世の中を語ろうと、新聞も読んでいないようでは説得力に欠けてしまいます。新聞を購読していない人は、駅の売店で朝刊を入手してから面接に臨みましょう。