先日、ツイッターでフォローさせていただいているas a bankerさんが、以下のツイートを投稿されていたのですが、私も転職活動をしていた際、何度も面接で同じようなことを質問されました。
某大学の面接で、あなたが今辞めなきゃいけない理由が分からないと言われて、確かに。と納得してしまったこともあったな。と笑
— impassivity (@impassivity_man) October 9, 2015
転職活動を行うにあたっては、やはり前職のスペックが高いほど、採用担当者の目にとまりますし、選考過程において有利にも働くと思います。履歴書に早慶卒とかメガバンク勤務などと書いてあれば、少なくとも事務処理能力が低いということは考えづらく、まずは面接で人となりを見てみようということになるでしょう。
その一方で、なぜ恵まれた待遇や肩書を捨ててまで転職したいのだろうと、転職理由に対して懐疑的にならざるをえない面もあります。「ちょっと仕事に疲れて、一時の気の迷いでは?」「損得勘定で言えば損だよね?」という疑念です。
こうした質問を受けた時、私はむしろ大学職員になりたいという熱意を訴えました。「疲れてないぞ!ポジティブだぞ!大学職員になりたいんだぞ!」ということを面接官に伝えようとしました。そのような態度を示すことで、「こいつに気の迷いは無さそうだな」と納得してもらえたのだと思います。
大学職員への就職・転職は高倍率での競争になりますから、熱意をアピールするのが上手な人が何人もいます。学歴や職歴などのスペックが高い人を採用しておけばハズレはないですが、熱意のある人に応えてあげたいと思うのが面接官の心情ではないでしょうか。
しかしながら、そもそもこのような質問を受けるということは、志望動機がパンチに欠けていることの裏返しなのだと思います。いまひとつ志望動機がはっきりしないからこそ、面接官としては嫌な質問でジャブを打ってみたくなるのでしょう。面接においてネガティブな話題を避ける意味でも、できるだけ面接の序盤でしっかりと志望動機を伝えておくことが大切だと思います。
さて、転職者にとっての「いま辞める理由」ですが、そもそも辞める理由が明確なほど有利なのでしょうか?
リストラされそうとか、給料が上がらないとか、家庭の事情で・・・とか、「いま辞める理由は何ですか?」という質問への回答としては分かりやすいですが、だからといって面接にプラスに働くはずもありません。むしろ、追い詰められた状況に置かれていないからこそ、選りすぐりの転職先を探せるのだと思います。
転職活動において、前職を辞める理由など必要無く、大切なのは新しい仕事をする理由ではないでしょうか。新しい仕事をするために前職とは両立できない、前職を辞めなければ転職できないから前職を辞める、というだけのことだと思います。
こうした点について、あまり負い目に感じない方が、良い結果を生むのではないかと私は考えています。