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面接での「失言」を防ぐ3つの予防策 ~大学職員への早期内定の道(面接編③)

専任職員の選考では、最終面接も含めて3回程度の面接試験を課す大学が多いかと思います。

一番の面接対策はESをしっかり練ることであることは言うまでもありませんが、いかに質の高いESが書けていたとしても、面接会場には意外な「魔物」が潜んでいるものです。

そして、その最たるものが、意図せず自分自身の口から出てきてしまう失言ではないでしょうか。言わなくてもいいこと、言うべきではないことを、不意に口に出してしまった。そんな後悔の弁は巷にいくらでも溢れています。

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そのような悲劇を起こさないためにも(繰り返さないためにも)、面接試験の本番では、失言防止に最大限の注意を払わねばなりません。

関ヶ原の戦いに例えれば西軍小早川秀秋の寝返りの如く、失言ひとつで一気に面接会場の空気が変わり、形勢が崩れていくことにもつながりかねません。

不用意な失言でガードが下がれば、「待ってました」とばかり面接官からハードパンチを打ち込まれます。身から出た錆に涙しつつ面接会場を去ることのないよう、しっかりと対策を講じておくことが必定です。

さて、面接試験における失言の特徴は、「思いつき、反射的、苦し紛れ」の3点ではないでしょうか。

具体的には、考えていたことと違うことを話してしまう、よく考えずに咄嗟(とっさ)に口に出してしまう、真面目に応答しようという焦りから無理のある説明をしてしまう、というような失敗です。

これらの点を踏まえて、面接での失言を防ぐポイントを3つ挙げていきたいと思います。

《予防策①》自分の書いたESを熟読して面接に臨む

面接を担当する面接官にとって、受験者の事前情報はエントリーシート(ES)しかありません。当然ながら、面接での質問はESの内容を踏まえたものとなります。言い換えれば、ESに書いたことに対して質問されるのが基本です。

ESは「面接の台本」と言っても過言ではありません。ESに沿って面接官から質問がなされ、受験者はESの内容を踏まえた回答を行うべきだからです。

そして、ESを踏まえて面接官からの質問に応答するかぎり、失言の起こりうる余地はありません。したがって、ESを頭に叩き込んで面接に臨むことこそ、失言予防の最上策となります。

面接前に大学のデータを必死に暗記している人も見かけますが、そんなことより自分の書いたESをもう一度読み返す方がよほど重要です。なぜなら、これから対峙する面接官の手元には、受験者のESが置かれているのですから。

「ESに忠実であれ」。これは面接での鉄則です。一方で、敗者はESに書いたことを語らず、ESに書かなかったことを多弁します。

それは「思いつき」を口にしているにすぎず、面接官の耳にはいかにも浅薄な言葉に聞こえるでしょう。

《予防策②》質問事項を事前に考えておく

人間というものは、本当に「とっさ」「予想外」「なんでもいいから」という場面に弱いものです。そのような状況に置かれると、冷静な精神状態なら決してやらないような失敗を犯してしまいます。

それは採用面接においても全く同じことが言えます。面接官から予想外の質問をされて、ついつい要らないことを口に出してしまうという失敗(失言)は珍しくないでしょう。

面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれますが、これは「なんでもいいから」のパターンです。なにか質問しなければと焦るばかり、どうでもいいことを尋ねてしまったりします。

したがって、失言を防ぐための2つ目の方策は、「とっさ」「予想外」「なんでもいいから」に対する事前準備をしておくことです。

面接におけるIF(もしも)をいくつも想定しておきお、どのように対処すればよいかイメトレを重ねておくことが大切です。

最低限のこととして、面接の最後に質問することは事前に考えておくべきです。面接官から十中八九聞かれるわけだから、その場で考えるような愚行は避けなくてはなりません。それをやるだけで、失言のリスクを1つ減らすことができるのです。

《予防策③》「答えない」度胸を持つ

面接官は何らかの目的やあなたへの関心があって質問を投げかけてくるのですから、質問の意図に沿った回答を心掛けるのは当然です。もちろん、機械的にYes/Noを返すのではなく、自己アピールを意識して回答しなくてはなりません。

しかしなが、質問の内容によっては答え方が難しいケースもあるでしょう。説明の仕方が難しい場合もあれば、腑に落ちる説明が難しい場合もあると思います。

そのような状況においては、あえて「答えない」度胸を持つことも必要です。もちろん「答えない」というのは無視するとか無言を貫くという意味ではなく、、質問を正面から受け止めない、適当にかわす、という「逃げ方」を身に付けるということです。

面接官からの質問に対して真面目に応答するだけが能ではありません。ボロ(失言)を出すくらいなら、白紙回答の方がまだマシということはザラにあります。ヒットを打つためにはボール球を見送る勇気も必要です。

無理に答えを絞り出してもアピールにはなりませんし、クドクドと回りくどい説明をするのもスマートな印象を与えません。そのような受け答えから「鈍臭い奴」と思われたら、それこそ取り返しがつかないのです。

具体的な対応例としては、ひとことふたこと発言したあとに、「うまく説明ができませんが、そのようなところです」というように、早めに発言を切り上げてしまうのも有効です。

《もう一つ》想定質問のインプットを増やす

面接対策で極めて有効なのが、質問パターンを事前に把握しておくことです。

どのような質問にも対しても迎撃態勢を整えておくことで、言葉が途切れたり、失言を犯すといったリスクを軽減できます。質問パターンを頭に入れておけば、その分だけ落ち着いて面接に臨むことができるのです。

面接官は思いつきで質問することも多々ありますが、思いつきだけで質問しているわけでもありません。後者の場合には、ちゃんと「元ネタ」があるのです。

大学業界に限らず、人事部の事務室には、書棚1段分くらいビッシリとSPIや面接対策本が並んでいます。採用側も就活生と同じ資料を使って、面接の段取りを組み立てているということです。

これを逆手に取れば、最も即効性のある面接対策は、面接官の元ネタを押さえておくことだと言えるでしょう。試しに書店で面接対策本を手にとってみてください。立ち読みでもOKです。そこに掲載されている質問事例をパラパラと眺めてみて、どれを聞かれても大丈夫だと思えるようなら問題ありません。

ただし、面接対策本を使うときに重要なのは、そこに書かれた回答例を覚えることに時間を割いてはいけません。あくまで、質問パターンを頭に入れることが目的です。回答例を暗記しても実戦では役に立ちませんので、より多くの質問パターンに触れることに注力すればいいと思います。

面接対策本を手にするときは、なるべく質問事例を多く掲載したものをチョイスしてください。

最近はやや就活生の売り手市場が続いたことも一因かは分かりませんが、ベストセラー的な面接対策本の新刊が出ていないようです。最後の刊行から数年経っているものですが、「面接の虎」という本がおすすめです。質問事例数が多いのと、内容ごとに分類されているため、非常に使いやすいと思います。

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