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阪南大学は「課長1千万」よりも自己研鑽手当てのほうが羨ましい件

先日、阪南大学から事務職員の公募が出されましたが、年収等の雇用条件の高さに業界内からも驚きの声が上がりました。京阪神の現職の方は各種資料から既知のことかもしれませんが、雑感を交えながら内容を確認してまいりたいと思います。

なお、阪南大学の職員採用ページへのリンクをこちら。そのうちリンク切れすると思いますので、URLはテキストのみ載せておきます。

2020年度 阪南大学専任事務職員募集要項(既卒者採用)
https://www.hannan-u.ac.jp/2019/kisotsu.html

ちなみに、阪南大学は大阪ミナミにある私立大学で、近鉄沿線に本拠を置くほか、あべのハルカスにもキャンパスを置いています。学生数は1学年の定員が約1千人と中小規模ですが、直近の入試データでは一般前期入試の倍率は約6倍と高い数字です。(なお、2012年の自己点検資料を見ると、「各学部とも、定員の 1.2 倍を下回らないという大学の方針」を立てたそうで、そんなことまで記述するとは正直な大学だなと親しみが湧きました)

ではまず、基本給と賞与から。

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上記はいずれも基本給ですので、後述する各種手当ては含みません。

基本給に関する所感としては、25歳の金額がトップTierの大手私大と比較しても高め。逆に、40歳基本給はそこそこかな、という印象を持ちました。

また、賞与に関しては年6.51ヶ月に固定額の21,1000円が上乗せされます。固定額部分は若年層ほど賞与に占める割合が高くなるため、20代前半の事務職員は実質7.5ヶ月分の賞与を得ている計算になります。

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さらに、基本給及び賞与以外の各種手当てを含めたモデル年収を確認します。ここまで肌目細かく内訳を公開している大学はほとんど記憶にありません。

35歳基本給(40,3500円)がさっき見た数字(377,300円)と違うじゃないか、と思いましたが、モデル年収1は役職が係長となっていました。これは課員と係長とで俸給表の等級が違うためと思われますが、35歳時点で2万5千円以上も基本給に差が出るのは驚きですね。年収換算では約40万円であり、この差は年齢が上がるほど拡大するものと推察します。

そして、モデル年収2は45歳課長で1,080万円です。モデル年収1からの基本給の伸びと管理職手当から計算すると、阪南大学では「課長昇格=1千万プレーヤー」という昇給モデルが確立されているようです。とりわけ意気盛んな20代若手にとっては、頑張って課長になるぞ!という動機付けになるかと思います。

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さて、人様の年収などに興味は無いという業界人の方も、こちらは羨ましいと思われるのではないでしょうか?なんと、自己能力開発経費として年12万円、書籍購入経費として年6万円が支給されるようです。年12万円もあれば難関資格を目指して資格スクールにも通えますし、6万円もあれば自腹では躊躇する専門書や技術書をザクザク買えますね。

以上となります。個人的には最後の自己研鑽補助がかなり羨ましい内容でした。

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