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早稲田大学の事務職員採用における傾向と方針についての一考察

大学業界で常に話題に事欠かない早稲田大学であるが、同校は創立150周年構想(Waseda Vision 150)の実現に向けて、事務職員の採用活動にも意欲旺盛に取り組んでいる。そこで今回は、過去の採用実績などから、早稲田大学の事務職員採用(既卒者対象)における傾向や方針について分析してみたい。

まずは過去の採用データからおさらい。下記は2010年以降の既卒者採用数。

- 早稲田大学事務職員(既卒者)採用実績
2014年4月 9名
2013年10月 1名
2013年4月 4名
2012年10月 6名
2012年4月 9名
2011年10月 1名
2011年4月 7名
2010年10月 9名
2010年4月 8名

上表にあるとり、早稲田大学は毎年4月と10月に事務職員の採用を行っている。

年度によってバラつきはあるが、早稲田の事務職採用は新卒の方がやや多め。毎年、既卒・新卒あわせて20名以上も採用している。新卒データについてはこちらをご覧あれ。

専任職員数が約800名、定年が65歳なので、欠員募集だけでそのくらいの人数になる。ちなみに社員数800名というと、東京ドーム(822名)とほぼおなじ規模。

また、採用実績の中で気になるのが赤字部分。2011年と2013年の10月採用では、わずか1名しか採用者がいない。その理由は新入職員の配属先部署を調べれると分かる。下の一覧は、2010年4月以降に既卒で採用された方々の配属先部署である。2011年及び2013年の10月採用者はそれぞれ保健センターとキャンパス企画部企画・建築課に配属されているため、それぞれ専門職(建築士・看護師等)を対象とした1名枠であったのだろう。

- 新入職員(既卒者)の配属先部署
2013年10月
キャンパス企画部企画・建設課
2013年4月
研究推進部研究支援課、国際部国際課、商学学術院、社会科学総合学術院
2012年10月
教務課、人事課、募金課、理工センター研究総合支援課、教育・総合科学学術院、商学学術院
2012年4月
入学センター、経理課、法務研究科・法務教育研究センター、文学学術院、商学学術院、理工センター研究総合支援課、理工センター教育研究支援課、エクステンションセンター、保健センター
2011年10月
保健センター
2011年4月
先端生命医科学センター事務所、政治経済学術院、商学学術院、理工センター教育研究支援課、社会科学総合学術院、所沢総合事務センター学務課、メディアネットワークセンター
2010年10月
入学センター、学生交流企画課、給与厚生課、財務課、戸山総合事務センター、理工センター研究総合支援課、社会科学総合学術院、図書館利用者支援課、メディアネットワークセンター
2010年4月
教務課、産学官研究推進センター、商学学術院、理工センター総務課、理工センター教育研究支援課、国際教養学部、メディアネットワークセンター

上記の配属先一覧を見てのとおり、既卒者の半数が学術院をはじめとする教務関連部署に配属されている。あくまで推測だが、専門スキル人材が教務関連に配属されるとは考えづらい。すなわち、早稲田の既卒者採用の方針はジェネラリスト採用、ポテンシャル採用ということだろう。何か特別な資格やスキルが無いからといって怯む必要は無い。

ちなみに私の勤務校の場合、既卒者の半数を教務に配属するなど考えづらい。よほど早稲田は教学に手厚いのだなというのが率直な感想。

「学術院」とは耳慣れないことばだが、2004年度の改革で従来の教員組織(学部・研究科・研究所)を系統別に組織化したものだ。例えば、政治経済学術院には、政治経済学部・政治学研究科・経済学研究科・公共経営大学院・現代政治経済研究所が属している。

事務職員も教員と同様に学術院への所属となるようで、早稲田は以前から学部事務制をとっているはずだが、学部担当者と大学院担当者が別々でいるよりも、一体的に運営するメリットは少なくないと思われる。

最後に、早稲田と言えばWaseda Vision 150(以下、WV150)だが、WV150実現に向けた事務職員の育成方針についてもホームページに公開されている。その中で、特に目を引くものを抜粋したのが以下。

- WASEDA VISION 150 の実現に必要となる能力の開発を行う
【目指す姿(20年後)】
全職員が修士、博士あるいは高度な専門資格を取得し、高いマネジメント力・専門性を活かして、教員と連携しながら大学運営・人材育成等を行っている。
全職員が TOEIC800 点以上相当の英語、中国語あるいは朝鮮語能力を習得し、複数の外国語を駆使しながら、グローバルに貢献・活躍している。

これほどのスペックを全職員に求めるということに驚く。国際的教育機関の名に恥じないスタッフを育成するという意欲の現れだろう。言うだけでやらなければ嘘つき八兵衛なので、ホームページ公開は本気の現れだと思う。機会があれば早稲田大学院で学ぶ事務職員の数などを聞いてみたい。

この目標を達成するための手っ取り早い方法は、修士持ち・TOEIC800点持ちの人材を採用することだ。上述のとおりジェネラリスト採用が基本だと思われるが、これらの要件を満たす応募者が有利となることに疑いを入れない。

その他、WV150では女性職員の比率向上も目標としているため、同じ能力ならば女性有利となる可能性もある。

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