大学職員の採用公募情報

国公立・学校法人の事務職員求人情報

求められるタスクと知識を「重要性と緊急性のマトリックス」に書き出せば異動も引き継ぎも怖くない!

この時期、多くの企業や官公庁等で、人事異動により新しい仕事を担当する方もいらっしゃるかと思います。わたしの勤務校でもご多分に漏れず、事務職員の配置転換は4月に集中します。部署異動となった職員はもちろん、同じ部署に残留する職員においても、業務分担の変更くらいは起こりえるでしょう。

そのような状況下、新しい部署や担当業務に対してアタマをすぐに切り替えることができれば苦労は無いのですが、「いったい何をすればいいんだろう」と悩む同僚の姿をこれまで多く見てきました。 とりわけ企画系の部署ではその傾向が強いようで、現業部門から異動してきた人たちが口癖のようにボヤくのは、「ルーチン作業に追われていた方が気分的にラクだよ」というセリフです。とりあえず朝から晩まで手を動かしていれば、なんとなく働いた気になれるということなのでしょう。まあそれも一理ありますが。

わたし自身も民間企業、そして大学へと、さまざまな企画系部署を渡り歩いてきた身として、このような人事異動を何度も経験しました。もちろんビジネスパーソンとしてのベーシックスキルは共通ですから、それまでに蓄積した知識や経験が生きないということはありませんが、基本的に異動直後はゼロベースでのスタートとなります(特に転勤が伴う場合は人脈もゼロクリアとなるのでキツいものがあります)。

異動に際して生じる問題をひとことで言ってしまうと、「ミッションは分かっているけど前提となる知識が膨大すぎる」ということに尽きます。営業担当であれば商品カタログを頭に叩きこまねばなりませんし、顧客カウンターの窓口業務であればマニュアルやQA集を片時も手放せないでしょう。 さらに企画系部署においては、必要とされる知識は無尽蔵であり、少なくとも過去2年分の検討経過くらいはフォローしておかないと仕事に合流できません。「いったい何から手を付ければ・・・」という不安感や焦りから毎日遅くまで残業した経験が自分自身にもありますが、そういう努力はあまり実を結びませんね。地図を持たずに歩いているようなものですから、当然と言えば当然ですが。

そこで、このような異動や引き継ぎに際しての、わたしなりのノウハウをご紹介したいと思います。(ようやく本題です、前置きが長くてすみません)

求められるタスクと知識を「重要性と緊急性のマトリックス」に書き出す

スティーブン・コヴィーの「7つの習慣」を読んだことのある方なら、「重要性と緊急性のマトリックス」についてご存知かと思います。わたしはフランクリン・プランナーの使用者でもなければ、コヴィー氏に心酔しているわけでもありませんが、異動や引き継ぎに際しては極めて有効に機能すると考えています。

「重要性と緊急性のマトリックス」のイメージは下図のとおりです。

matrix4

非常にシンプルな考え方なので説明の必要は無いと思いますが、基本的にすべての仕事はこのマトリックスにマッピングが可能です。重要性と緊急性をタスクごとに評価することで、優先順位を視覚化することが可能となります。(ちなみに、上記の4分類の中で、もっとも注意を払うべきは「重要性(高)、緊急性(低)」のゾーンだと言われています)

どの仕事から手を付ければ分からない・・・という人は、おそらく「緊急性」の評価ができていないことが問題の原因でしょう。ぜひとも上司や同僚の助言を受けながら、上記のマトリックスにタスクを整理してください。上司と部下とでは緊急性の認識が意外とズレていたりするものです。(上司と緊急性の認識がズレていると悲惨ですね。2週間後にはドヤされるでしょう。)

企画系部署にお勤めで、膨大な資料を前に途方に暮れている方もいらっしゃるでしょうが、どうぞ安心してください。当然ながら資料やデータも重要性と緊急性で分類可能です。タスクのマッピングが完了したら、タスクごとに必要な資料を上記の4分類に整理しましょう。そうすれば、資料を読むべき順番が明らかになります。目を通さなくても結果に影響しないのならば、読まないという判断も当然にアリです。

一方で、「重要性」の評価については、周囲の意見だけでなく、自分自身の考え方を大切にする必要があります。部署としての重要性と、自身のキャリアにおける重要性は必ずしも同一ではありませんから、両者は切り離して考えなければなりません。

上記のようにタスクや情報をマトリックスに落とし込むことができれば、進むべき進路が明確になりますし、その日一日をどのように過ごしてよいかという不安感からも開放されるでしょう。最後までお読みいただきありがとうございました。

copyrights@大学職員公募情報・プライバシーポリシー

おすすめします

「大学とは何か」という書名のとおり、歴史的・法律的・文化的なアプローチから、「大学」のアウトラインを描き出した名著。前提知識無しに読める敷居の低さも推奨の理由です。