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非ルーチンの仕事を任されたときに「まず」確認すること

定型業務が大部分を占める大学事務職員の仕事ですが、このように変化の大きい時代ですから、時として非ルーチンの仕事を上司から任されることがあります。 そのような場面において私自身が心掛けていることがあるのですが、他大学や民間企業でも活用できるスキルかと思いますのでご紹介いたします。

上司から非ルーチンの仕事を任されたときに「まず」確認しなければならないことは、その仕事における自身の裁量(権限)です。 具体的には、どの程度の費用をかけてよいか、どのレベルでの社内調整を進めてよいか、社外との折衝を行ってもよいか、そういうことを一つ一つ言質を取るつもりで詰めていきます。 例えば、上司からA商品を売ってこいと指示された場合、「どの程度の経費を認めてくれますか?」と確認しておけば、その経費を使って販促ツールや値引きなどの販売戦略が可能になるわけです。 もしも上司が権限移譲を渋るならば、「自分はあなたの補佐という立場でよろしいですね」と突っついてやればいいでしょう。

なぜ上司からの指示に際して自身の権限を確認しなければならないかというと、上司は部下に仕事を任せるとき、ノルマや期限などのオーダーを示すばかりで、部下に与える権限をはっきりさせないことがほとんどだからです。責任を押し付けつつ、権限は手元に置いておきたい、そのように言い換えてもいいでしょう。 しかしながら、当たり前のこととして権限と責任は不可分のものですから、権限を与えずに仕事を「任せる」ということは成立しません。仮に上司と部下の間に信頼関係があって、部下が上司の期待に応えようと努力しても、権限が与えられない限り、補佐(サポート)の域を出ないはずです。それでは部下の成長にもつながりません。

重要なことは、上記のような権限の確認は、仕事を引き受ける際に確認しておかなければならないということです。その都度その都度のタイミングで確認していくのは、あまり得策ではありません。途中で権限を与えてくれと要求するのは、仕事の受注額を引き上げるようなものだからです。 指示に際して権限の有無を確認することで、上司にとっても「自分の指示は本当に的確なのか、自分だったら引き受けられるのか」ということを考えるきっかけにもなるでしょう。チームとして成果を出していくためには、そのようなコミュニケーションは非常に大切です。これこそ本当の「コミュ力」だと私は考えます。

よく昔のテレビドラマなどで、「売れるまで帰ってくるな」と怒鳴る上司がいましたが、そのような指示は仕事を任せたとは言えず、結局のところ自分が売れない腹いせを部下にぶつけているだけにすぎません。そのような加害者・被害者にならないためにも、仕事における権限の重要性をよく考えるべきだと思います。

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