中途採用者の場合、志望動機書に加えて職務経歴書の提出が求められます。
志望動機書に比べて、わりと事務的に書いてしまいがちな職務経歴書ですが、事実を時系列で並べるだけでは読み手に不親切ですし、なんのアピールにもなりません。
文章上のテクニックとして、筆者自身が工夫したポイントのみご紹介します。
入社3年目までは「自己研鑽」を中心に
私が職務経歴書を書くうえで悩んだのは、入社3年目までの「下積み時代」をどのように説明するかでした。第二新卒枠で転職する場合も、ほぼ下積みしか経験していないので同じ悩みを抱えておられるでしょう。
どこの企業や組織であれ、若手に大きな仕事を任せるはずがありません。
下積み時代ですから、仕事よりも雑務中心の日々だったと思います。
そんな「リアルな雑務」を職務経歴書にチマチマ書いても意味がありません。
無理矢理に脚色して眉唾な文章にするよりも、入社当初は自己研鑽に励んだという内容のほうが自然体かつ魅力的です。
決して嘘を勧めているわけではありませんが、若手時代というのは誰しも自己研鑽に励んでいるはずです。
海外志望なら英語力アップとか、金融営業なら簿記などの財務系やCFPなど、書けることはいくらでもあります。
さらに、「その自己研鑽の結果が次の異動につながった」という文章が書ければ最高の展開です。努力⇒成果というストーリーは、面接官の大好物なのです。
結果は出なかったとしても難関資格の取得を目指したとか、そんなレベルで十分だと思います。
イメージしやすい仕事に置き換える
私は金融機関から大学職員へ転職したということもあり、担当した職務の中には、大学業界に馴染みのないものも多々あります。
こうした専門的すぎる職務内容を説明するときに私が用いた工夫は、イメージしやすい仕事に置き換えることです。
これは嘘ではなく、善意の脚色です。
製造メーカー勤務で商品同梱書類(アンケート用紙など)の作成を担当している方であれば、思い切って「取扱説明書の作成」と書いてしまうのも手です。
アンケート用紙とか同梱書類と聞くとイメージしづらいところですが、取扱説明書と言われればピンとくるでしょう。
すると面接官は、「この人はマニュアル作りが得意そうだな」という具合に、入職後の活躍をイメージできるわけです。
正確な事実よりも、イメージを伝えることの方が、面接官にとっても有用なな場合もあるということです。
基本的なお作法はプロから学ぶ
基本的な職務経歴書の書き方については、リクナビなどの転職サイトに懇切丁寧に書かれています。まったく初めての方は、そちらを一度読んだ方がいいかと思います。
また、第三者による客観的な意見が欲しい場合は、転職エージェントを利用するのもお勧めです。
私の場合はリクナビエージェントを利用していたのですが、自分では自信のあった職務経歴書を、「わかりにくい」とダメ出しされました。
転職エージェントの利用に二の足を踏んでいる方は、筆者の体験記を参考にされてください。