前回までの流れ
新卒入社の金融勤務機関で30代を迎えた私は、気の迷いwから眺めていたマイナビ転職で、大学職員の求人広告が目に入った。軽い気持ちからエントリーしてみたものの、そこは倍率100倍という転職沼への入り口だったのだ。
失敗から学ぶ
A大学の選考落ちに凹みっぱなしの自分でしたが、失敗から得た収穫も少なくありませんでした。
というのも、それまでの自分は「面接なんて台本を用意しとけばダイジョービw」くらいに面接をナメていたんですが、台本を言葉としてアウトプットするには訓練が必要だということに気付いたわけです。
そりゃそうっすよね。普段の生活で台本読みなんかしていないわけですから。
というわけで、前回面接の反省点を踏まえ、発声のテンポやリズムを意識しながら、地道なイメトレに励んだのです。
気持ちを切り替えて2校目の選考に臨む
さて、気を取り直して2校目です。
2校目の転職活動先は、都内の中堅大学(B大学)でした。
こちらも書類選考はありましたが、1次選考の筆記試験には300人程度が出席していたように思えます。実質的に書類選考は全員通過?だったのかもしれません。
筆記試験は一般常識でした。
いわゆる公務員試験タイプの問題ですね。
出題範囲は歴史から気象に関するものまで幅広く、明らかに私の一般常識を超えていたのは間違いありません。
まさに「マークシートの塗り絵」状態でしたが、このときも妙な自信から、気持ちだけは落ち着いていました。
すると念が通じたのか2次選考へと進めたわけですが、恐ろしいことに、筆記試験の合格者は300名中のわずか20名ほどだったようです。
B大学の2次選考で「面接テンプレート」を体得する
さて、大学職員の選考試験はトントン拍子に進みます。
大学受験では縁も無かったB大学に、2週続けて足を運ぶことになりました。
2次選考は私にとって鬼門の面接ですw
面接会場に通されると、面接官が5人も並んでいることに驚きました。2対1くらいをイメージしていたので、だいぶ意表を突かれた感じです。
それでもイメトレの成果があったのか、この面接はうまくいきました。
A大学の面接で失敗した自己紹介もソツなく済ませ、自分のPRポイントについては、うまく面接官からの質問を引き出せた、いわゆる「手応え」を感じる出来でした。
やった!という手応えです。
面接成功の理由は、自己紹介からの序盤を淡々とこなしたことだと思います。
もちろん、淡々とした面接で内定が取れるなんて言いません。第一印象に自信のある人なら、むしろ自己紹介でドカーンと高得点を稼ぐべきです。
自分は尻上がりにペースを上げていくタイプなので、面接序盤で張り切りすぎると、かえって面接官の警戒心を煽り、緊張感から思考も呼吸も乱れ、自滅のリスクが高まります。
これが、A大学での1次面接落ちから学んだ教訓ですね。落ちたら落ちたで、そこには必ず原因があり、原因を学べば改善があります。
大学職員への就職・転職を目指す人には、ぜひ自分自身の「面接テンプレート」を見つけてほしいと思いますね。
面接序盤は力まずに淡々とこなし、面接官との言葉のキャッチボールの「リズム」を意識し、自分のアピールポイントで山場を作る。
そして伝説へ、ならぬ最終面接へ
昭和育ち全開の見出しですみません。分からなくてOKです。
さて、B大学の面接は予想通り合格となり、翌週の最終面接に挑むことになりました。
同日に日程が重なったC大学の1次選考を蹴っているだけに、なんとしても合格しなければいけません。C大学のほうが志望度が高かっただけに、まさに断腸の思いです。
最終面接にあたって最大の関心事は、
「ただの意思確認なのか?」
ということです。
油断禁物と知りつつも、意思確認であってほしいという期待を抑えきれません。
最終面接当日、面接控室である人事部内の小部屋に通されると、自分より5歳くらい年上の先客が着座していました。ここまでくると、他の受験者との視線もバチバチです。たった1枠か2枠かの内定を争うわけですからね(ってゆうか、時間をずらすとか配慮してほしい!)。
いよいよ最終面接
2次選考のときと同じ面接会場に通されると、面接官がズラリと並んでいました。
違っていたのは、理事長とおぼしきご老人が中央に鎮座していた点です。
さすがに緊張もありましたが、前回の面接で体得した「面接テク」が効きました。
自己紹介から志望動機まで流れるように説明し、質疑応答に突入!
ここまでくれば緊張でペースを崩すこともありません。
厳しい質問も無かったおかげか、特に苦もなく30分が過ぎていきました。
それなりの手応えを感じつつ、B大学を後にしました。
結果は翌日にメールで連絡とのこと。
最終面接で落ちたの私だ
さて、翌日。
日曜だったこともあり、B大学の選考結果のことだけで頭が一杯です。
朝から何回もgmailを開きました。
メール、来てません。
最終結果待ちの時間は神経がすり減りますね。
お昼には緊張が頂点に達し、パソコンの前に座るのも耐えられなくなりました。
そんな私に審判の刻が来ました。
「B大学最終選考結果について(ご連絡)」
というメールが届いたのです。
メールの件名を見た瞬間に、私は呆然としました。
内定通知であれば、こんな気の抜けたタイトルであるはずがありません。
メールの中身は読むまでもなく、「ますますのご発展をお祈りいたします」という内容でした。
チーン....
いま考えれば、内定の連絡がメールで来るはずがないんですよね。。。
万が一にも内定通知にメール誤送信があってはなりませんし、やや専門的な話をすると、理事会審議前の事務的な意思確認も必要なので、内定連絡は通常は電話で来るはずです。
最終落ちというのは非常に辛いものがあります。
「意思確認であってほしい」という甘えがある分、気持ちの弱い部分を痛打される感覚です。
最終面接落ちのあとは連戦連敗
B大学の最終落ちに追い打ちをかけるように、5月は大凶作となりました。
大手私大2校のうち、1校は書類落ち、もう1校は筆記試験落ちという散々の結果に終わりました。
前者については純血主義の呼び声高い大学なので仕方ありませんが、後者は性格診断タイプの筆記試験のみであっただけに腑に落ちません。
とうとう手持ちの大学が底をつきかける状況に陥ってしまい、さすがに転職市場の厳しさを痛感しました。
新卒時代も就職氷河期と言われていましたが、なんだかんだ大手企業は数十名規模の募集がありました。私立大学の既卒者採用の多くは、若干名採用という狭き門なのです。
話はそれますが、転職エージェント(リクナビエージェント)からもいくつか紹介はあったものの、残念ながら立地的に難しい大学ばかりでした。
紹介を受けた中で面白いなと思ったのは、大学のサイドビジネスです。サイドビジネスで研修事業やコンサルをやってる大学もあるので、金融系の職歴を持つ人には有利のような気がしました。(次回に続く)