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大学における専門的職員の活用の実態 把握に関する調査結果

中央教育審議会大学分科会大学教育部会(第41回)において、大学職員の雇用や働き方に関する調査結果が資料として配布されましたので概要をご紹介して参ります。

文部科学省ウェブサイト 大学教育部会(第41回)配布資料 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/015/gijiroku/1366190.htm

調査結果におけるデータの構成は以下のとおりです。

1.専門的職員の現状 専門的職員の配置状況(全体及び職種別) 専門的職員に関する内部規則等の整備状況 現在配置していて特に重要と考える専門的職員 今後配置したい職務で特に重要と考える専門的職員 2.専門的職員の資格・処遇等 専門的職員の確保状況 専門的職員に求める学位 専門的職員に求める実務経験 特別の給与制度 専門的職員に特化した評価 任期の有無 専門的職員育成のための取組の有無 専門的職員育成のための取組の具体的方策 専門的職員の採用等の方針や計画の有無 専門的職員の配置方法 3.大学の経営を担う人材の育成 将来の大学の経営を担う人材育成の有無

今回公開された調査結果では、国公私立大学における専門的職員の需要及び人事上の取り扱いについて分析がなされています。 本調査における「専門的職員」とは、図書館や保健室はもちろん、知的財産やIR(インスティテューショナル・リサーチ)など、全23職種が対象となっています。 たとえば、「専門的職員の確保状況」のグラフでは、専門的職員をどのように確保するのか(すなわち、内部で育成するのか、専門的人材を採用するのか)を職種別に一覧化しており、こうしたデータを見るのは私自身初めてであり、とても興味深く拝見いたしました。ちなみに、知的財産や保健関係については内部育成の割合が非常に低く、このことは大学職員の公募状況とも整合的であると思います。

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文科省によるデータ分析の中から、業界志望者に関連するものを以下に抜粋します。

  • 現在配置していて特に重要と考える職務の上位として「学生の健康管理」「就職・キャリア形成支 援」等の学生支援系、「情報通信・IT」があがっている。
  • 今後配置したい職務で、特に重要と考えるものの上位として「インスティテューショナル・リサーチ」「執 行部補佐」 「地域連携」があがっている。
  • 中途採用からの割合が特に高いのは、「知的財産」「学生の健康管理」「研究管理」 。
  • いずれの職務においても「学位は求めていない(規則がない)」とする割合が最も高い。採用基準等に学位を求める職務の上位は 「研究管理」 「ファイカルティ・ディベロップメント(FD)」 「人事」 「教育課程編成・実施」「法務」。
  • いずれの職務においても「実務経験は求めていない(基準がない)」とする割合が最も高い。採用基準等に実務経験を求める職務の上位は「知的財産」「研究技術」「広報」「人事」「学修支援」。
  • 任期制を採用する職務の上位は 「研究管理」「寄附」「知的財産」 「研究技術」「地域連携」「国際」。

「インスティテューショナル・リサーチ(IR)」とは、簡単に言えば大学に関するデータ分析を専門とする職務で、米国では博士や修士持ちの人材が配置されています。ただし、日本の大学では大学院卒が事務職員として働くケースそのものが稀であるため、どのようにIRに取り組んでいくかが課題となっています。大学業界では非常に注目を集めている職種なので、データ分析が得意であれば希望職種としてアピールしてみてもよいのではないでしょうか。

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