新卒リポートメンバー(詳細こちら、募集中)のprintempsさんから、民間企業から内定をもらったものの、そのうちの1社から「オワハラ」を受けているとの知らせが入った。オワハラとは「就職活動終われハラスメント」の略であり、就職氷河期より上の世代にはピンとこない言葉かと思われる。というわけで、かつてオワハラに人生を翻弄された者の経験談、および、オワハラへの心構えなどが本日のテーマ。例によってご関心があれば続きをお読みあれ。
さっそくながら、今回のネタ元はこちら。 採用時期が分散した今年、「オワハラ」にどう対処するか http://bylines.news.yahoo.co.jp/uenishimitsuko/20150709-00047387/ 「オワハラ」という言葉自体は最近のものだと思うけど、自身が就職活動をした20年ほど前、いや、それよりも更に昔、バブル期の頃から同じような習慣はあったらしい。内定を断ったら牛丼をぶっかけられたとか、嘘かホントか分からないような噂話がいまでも語り継がれていると思う。 自身の経験談から説明するならば、内定をもらう際には基本的に就職活動をやめるよう要求され、誓約書を書かされる場合もあった。内定の翌日からは拘束が始まり、若手社員と昼間からカラオケや漫画喫茶に何度も連れ回された。 ある金融機関では人事部長と内定の握手を交わしたあと、別室に連れて行かれ、選考中の他社に断りの電話を入れさせられた。ここまでするかとドン引きしたが、そのあたりは電話先の採用担当者も心得ていて、「もし気持ちが変わったら本日中にご連絡ください」と言われたのを覚えている。狸の化かし合いとはこのことかと。 オワハラの根底にある考え方は、「学生なんて少し脅せば言いなりになるだろう」という企業側の傲慢さ。立場の弱い学生に対して、企業側が内定をエサに圧力をかけるなど、倫理的に許されるものではない。 裏を返せば、オワハラ程度のことに悩むのは、学生ゆえの未熟さだろう。根拠の無い脅しになど素直に屈してはならない。 内定なんか居酒屋の予約みたいなもので、もっと良い店があれば予約をキャンセルするのは当然。オワハラにはハイハイと返事をしつつ、平然と就職活動を続ければよろしい。 オワハラに正当性が無いことを大前提としつつ、具体的なオワハラ対策として重要な心構えは以下の2点。
1)学生の側から内定を断ることができる 会社というのは自分の意志でいつでも辞表を出せる(いちおう民法では14日前となっている)。いつでも会社を辞められるのだから、当然のこと内定を辞退するのも本人の自由だ。 2)誓約書に法的拘束力は無い 誤解の無いように、あらゆる誓約書に法的効果が一切無いというわけではない。ただし、内定者の拘束を目的とした誓約書について、法がその効果を保護する道理が無いということ。
という感じでつらつら書きつつ、そういえば大学入試における学校推薦や専願って、ある意味でオワハラに近いんじゃね?なんて思ったりした。大丈夫なんですかね、それ。 という感じでつらつら書きつつ、次回もよろしくお願いします。